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保健室1

昼休みに入ってすぐ。
どこから聞こえてくるのか、教室内にアナウンスの音楽が流れる。
チャイムも鳴らないこの学校にも、こんなハイテクなものがあったのか?
ひとまずの役目を終えた机の上の教科書を片付ける手を止め、その珍しい機械的な放送に聞き入っていた。

「生徒の呼び出しです。3年K組、佐々浦秋良さん。至急保健室へ来て下さい」

アナウンスが終わるやいなや、ジロリと教室にいる生徒達の視線が一斉に僕に向けられる。
白紙に覆われた表情の分からないクラスメイト達の視線は、別段痛くもない。
が、その時ばかりは、四方八方から貼り付けられるようなきつい視線で貫かれる、錯覚がした。
実際に痛め付けられているわけではないのに。
この嫌な感覚は何なのだろう。

呼び出された手前、無視するわけにもいかない。巡る思考を追いやり、早々と席を立った。

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2019-05-18