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-ここ(空)はどこまで広がっているのかしらね-
自称女神はそう言った。




温かい陽の光が大地を優しく包み込む。
ここ最近、寒い日が続いていて雨と曇りの繰り返しだったのだが、今日は珍しく晴れている。

とまあ、そんなことを考えながら作業に集中していると、ふと後ろから声が聞こえてきた。

「あら、こんにちは。また遊びに来ちゃったわ」

…どうやら、また女神が部屋へ来てしまったようだ。はあ…。
全く、部屋に入るときはノックくらいしてくれよ。
(というか不法侵入だろ、これ)
ただでさえ今日は忙しいのに何でこんなときに来るんだよ!

「今日は帰ってくれよ…。今ちょっと忙しいんだ」




女神が初めて空に来たのはちょうど一ヵ月前。その時はたしか晴れだったな。
(普通晴れてないとおかしいのだが…)

こんなところにオレ以外の人がいるなんて考えたこともなかったのだが、初めて女神を見つけたときは
あ…人がいるって思ったな。
(まあ、よく考えたら二人とも「人」じゃないんだけどな)

空と呼ばれているこの場所は、現実には実在しない想像上の世界。
青く澄み渡る空が広がっているため、『空想世界』と呼ばれている。
そして、この場所に創られ住まう住民達は「空想人物」…と呼ばれている、という設定らしい…。


とはいえ、今まで女神以外の空想人物を見かけたことがない。
ここ以外にもいくつかの"創造された世界"があるってことだろう。
でも、オレはここが世界の原点であり最上層の世界だと思う。


だってここは…
広い。とにかく広い。どこまでも…広がっている。




――ここってホント広いわね。道に迷ってしまうわ…。
  一体、ここ(空)はどこまで広がっているのかしらね――




そういや、女神も前にオレと同じことを言ってたな…。

…あれ?
前よりも広くなってる…?!
あああ!!!世界が広がってる!?また何か"新しいこと"考えたな!
オレの仕事を増やさないでくれー!!!!!!

叫び声は儚く広い、広い空に響き渡っていった。




    *インデックス*  p.2





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2037-01-20